コラム

苦い思い出

ソフトウェアを担当していると製品開発のみならず、様々なケースに遭遇します。

基幹システムの刷新/導入に携った時ですが、思わぬ落とし穴にはまってしまいました。

通常、システムを導入する時には

  1. 現システムの解析(新規導入の場合は不要)
  2. 新システムの調査
  3. 新システムの比較・絞込み
  4. 絞り込んだシステムの詳細調査(デモンストレーションなど)
  5. 社内プレゼンテーション・システム決定
  6. 導入・運用教育開始

のように進んでいくと思います。

大手企業ではありえない事かもしれませんが、中小企業ですと情報システム担当がいることは稀で、兼務もしくは不在なところが大多数ではないでしょうか。

そのような状況で上記、通常ステップを踏むことは容易なことではありません。専任でない限り、主担当の通常業務があるわけですし、副業務である情報管理に権限はないでしょうから決定権も強制権も持ち合わせていないと思います。このような状況では道半ばで諦めるか、根気強く続けたとしても兎に角時間がかかることでしょう。

依頼すれば1~4までの工程をパッケージ開発メーカーが行ってくれます。このコンサルティングサービスはメーカーが提供しており(有料/無料はメーカーによります)、情報システム担当者の労力を大幅に削減してくれます。しかし、導入するかわからないシステムを特定のメーカーに立ち入ってもらってお断りするのも嫌ですし、社内の情報に触れられてしまうのも嫌なものです。

私がかかわったケースでは社内担当が問題に気付かないまま抱え込んでしまい、外部へ依頼することなく導入を進めてしまったため、教育が始まってからミスマッチが発覚しました。

こうなってしまうと、システムは導入契約後であるため後戻りはできませんし、既存機能を満足できないために運用上の工夫や改造を強いられることになり、コスト増になりかねません。

私と同じ轍を踏まないために、皆様は以下の事にご注意ください。

  1. 現在運用しているシステムをよく理解する
  2. 刷新の目的を明確にする
  3. 第3者(自社、メーカー以外)に確認・コンサルしてもらう
  4. デモは情報担当だけではなく、各業務の主担当が受ける
  5. コストだけでシステムを決定しない

当たり前の事を書いていますが、手間を惜しんだり、コストを惜しんだり、当事者になると周りが見えにくくなったりと、当たり前が当たり前のようにできなくなってしまいます。

人のふり見て我がふり直せ

私のミスで皆様のミスが一個でも減りますように。

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