先日、軽子坂MNビルで開催されました「タッチキーマイコンの解説と実習~使いながら学ぶタッチキー制御~」に参加してきました。
(東京会場は終了しています)
セミナーではタッチキーマイコンの説明とタッチキーの原理、タッチキーの設計についてとタッチキーの調整方法について実習がありました。
入力機器、というとタクトスイッチやスライド、トグルなどの機械式が多いかと思いますが、デザイン性の追求や防汚・防水の面からガラスでカバーが可能なタッチキーの導入が進んでいるそうです。機械接点が不要という面で長寿命化もメリットです。
家電で言うならIHクッキングヒーターが分りやすいですね。その他の家電でも冷蔵庫や洗濯機でハイエンドクラスの商品に採用されているそうです。防水の観点からみるとお風呂テレビなんかもタッチキーやタッチパネルが採用されていますね。
ちなみにルネサスさんではタッチキーを点や線の1次元接点、タッチパネル(シート)を2次元接点として定義しています。
さて、「タッチキーの導入を検討してみようか」と思ったところで気にかかるのが、
・どうやって制御しようか?
・SDカードみたいにライセンスでガッチガチ?
等などでありますが、その点はご安心。
ルネサスさんとタッチキー制御特許の取得元であるオムロンさんが技術提携を結んでおり、ルネサスさんが提供する範囲である限り、自由にかつ簡単にタッチキー制御のノウハウやサンプルコードを利用することができます。
つまり、ルネサスさんのタッチキーマイコンを採用するともれなくタッチキーに関わるライセンスが無償で利用できるんです。
これが意味するところは、オムロンさんの特許を使用できるということだけではなく、オムロンさん方式で制御していれば、他社から特許抵触で訴えられることはないということです。
中小企業が特許抗争にまきこまれるデメリットは計り知れません。タッチキーを検討しているなら、この恩恵に与らない理由はありませんね。
セミナー後半ではタッチキーのチューニングについて体験してきました。これまたルネサスさんが無償提供しているツールであるWorkbenchというものがあり、こちらで簡単にチューニングや基板設計アシストが可能となっています。
今回のセミナーを受講して、タッチキーの閾がぐっと下がった思いです。マイコンそのものに抵抗感はありませんが、タッチキーの制御となるとそうはいきません。
セミナーを通してライセンスの問題やノイズ耐性の問題、チューニングの方法など基礎技術から諸問題までを学べた意義は大きかったです。
何か製品を検討されていましたら、タッチキーの導入も検討課題に含めてみてはいかがでしょうか。検討する価値は十分にあると思います。
タッチキーそのものもルネサスパートナー企業に紹介されていますから、そちらをご参照ください。